肩こり・背中のこり、肩から首にかけてのこわばりは一度クセになると慢性化しがちです。
ツライ痛みを抱えていては、頭痛や眼精疲労を招くこともありますし、毎日が憂鬱になってしまいます。肩や背中をほぐし、身体を楽にするにはどのように対策をすればよいのでしょうか?
いつの間にかズキズキと重くだるい痛みがでてしまう「肩」「背中」のこわばりやこり。「これといって思い当たる節がない」という人でも、以下のようなクセに心当たりはありませんか?
- 姿勢が悪い
- スマホやPCに向かっている時間が長い
- 運動不足
- 背中の筋肉が少ない
- ストレスを抱えている
- 冷え性
- 更年期
- 横向きでテレビを見たり本を読むことが多い
- 横座り・ペタンコ座りをよくする
- うつ伏せで寝ている
もし3つ以上あてはまるならば肩こり・背中のこりを現在感じているか、今後こりや肩や背中のこわばりに悩むことになる予備軍と言えるかもしれません。肩こり・背中のこりには様々な原因があるので、症状が長引く前に、正しいほぐし方を突き止めて解決するようにしましょう。
肩こり・背中のこりの3つの原因
肩こり・背中のこりは放置したままでいると頭痛、吐き気などの体調不良を引き起こすこともあります。もし不快感を覚えたらできるだけ早く対処することが大事です。凝りの3大原因のうち自分がどれに当てはまるのか、まずは正確に把握しましょう。
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原因その1 運動不足
日常生活の中で体を動かすことが少なく、これといったスポーツを趣味としているわけでもない人は、どうしても筋力低下に陥りがちです。肩や背中の筋肉が衰えると、少しの負荷ですぐに凝るようになるので注意しましょう。
こんな人に多い- 体型にかかわらず、全身の筋肉が少ない
- 体を動かす機会が少ない
- 疲れやすい
ここがPOINT!!筋力の弱体化は肩こり・背中のこりに直結しがちです。凝りをほぐし適度に筋肉を鍛えるストレッチを紹介します。立ちながらでも、椅子に座ったままでも気軽にできます。
肩こり・背中のこりに効くストレッチ
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- 1
- 両腕をあげて片腕のひじを曲げる。
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- 2
- 片方の手でひじをつかんで横に引っ張る。余裕があれば、ひじを下に押し込むようにする。
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- 3
- 左右をかえて同じようにする。左右5回ずつ繰り返す。
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- 4
- 続いて両手をまっすぐ上にあげ、頭の上で組む。
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- 5
- 息を吐きながら上半身をゆっくり横に倒す。
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- 6
- 息を吸いながら元の姿勢に戻る。
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- 7
- 左右5回ずつ繰り返す。
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原因その2 首の位置の歪み
首の位置がおかしくなっていても、肩こり・背中のこりが生じます。肩や背中に凝りに効くローションやテープ等を使用しても治らない場合には、根本的な原因は首かもしれません。
こんな人に多い- 長時間デスクワークをする毎日
- スマホを操作している時間が長い
ここがPOINT!!首由来の肩こり・背中のこりは、首の疲れをとり、歪みを矯正するストレッチで解消しましょう。
首の歪みを矯正するストレッチ
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- 1
- 正面を向いた状態からゆっくり右を向き、ここまでが限界という位置で5~10秒静止する。
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- 2
- 左も同じようにする。
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- 3
- 顔を正面に戻し、後頭部で両手を組んでゆっくりと下を向き、5~10秒静止する。
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- 4
- 上を向いて同じようにする。
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- 5
- 上を向いた状態から首を右回りでゆっくりと一回転させる。
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- 6
- 次に左回りでゆっくりと一回転させる。
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- 7
- 顔を正面に戻し、前を向いたまま耳を肩に近づけるようにゆっくりと右へ倒して5~10秒静止する。
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- 8
- 左も同じようにする。
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原因その3 姿勢が悪い
猫背等の姿勢の悪さは背骨や骨盤の歪みを引き起こし、肩こり・背中のこりを招きます。姿勢をただし、歪みを矯正する運動を毎日の生活に取り入れてください。
こんな人に多い- 猫背
- 反り腰
- 左右どちらかの肩が上がっている
ここがPOINT!!悪い姿勢は一朝一夕で修正できるものではありませんが、とにかくコツコツ続けることが大事です。まずは姿勢を矯正する腰のストレッチがおすすめです。
姿勢を矯正する腰のストレッチ
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- 1
- 仰向けに寝て両膝を立てる。
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- 2
- 両膝をつけたまま息を吐きながらゆっくり左へ倒す。
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- 3
- 息を吸いながら両膝を元の位置に戻し、今度は右へ倒す。
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- 4
- 左右で1セットとし10セット繰り返す。
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- 5
- スタートの姿勢に戻り、両膝を抱える。余裕があれば、おへそをのぞき込むように首を丸める。
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- 6
- そのままの状態を10秒ほどキープして、ゆっくりと手を両膝から放す。
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- 7
- これを10回ほど繰り返す。
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- 8
- 次に足を肩幅に開いて立つ。
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- 9
- 腰に両手を置き、顔を正面に向け、腰をゆっくりと大きく右に回す。この時、腰以外の部分はあまり動かさないように注意する。
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- 10
- 10~20回まわしたら、続けて同じように左回しも行う。
すぐに肩こり・背中のこりを矯正するには?
以上のように肩こり・背中のこりにはいくつかの原因があります。いずれにしても、ある一定期間コツコツと取り組まなくてはいけないことも事実です。しかし、一方で「今ツライ痛みをどうにかしたい」ということもあるでしょう。そんな時に試してみたい、手軽でなおかつある程度の即効性も期待できるいくつかの方法を紹介します。
リラックス肩・背中の緊張をほぐすバスタイム
肩こり・背中のこりが強い時のバスタイムは、シャワーだけですますのではなく湯船にゆっくりとつかるようにしましょう。湯船の中で肩甲骨をくっつけるようにしたり、離したりといった軽いストレッチを併用して、肩・背中のこわばりやこりをほぐすのもおすすめです。また、湯船にお好きな香りのアロマやバスオイルなどを入れると気分もリラックスできて、血行促進にも効果的です。
ストレッチ肩と背中のストレッチ
肩と背中に鬱積している緊張を解き放つストレッチはいかがでしょうか。正座の姿勢から上半身だけうつ伏せになり、両腕を肩幅に開いて前に突き出しましょう。両肩を床に押し付けるように沈めつつ、腰は後ろに引きます。この時、頭は下を向いたままの状態をキープしてください。沈めきったところでゆっくりと上半身を起こし、一息ついて同じことを繰り返します。入浴後、体があたたまっているところで、ベッドの上などで10回程度するだけでも、翌朝の肩こり・背中のこりの軽減が期待できます。